リーグ戦あと半分♪

 

 07新人王予想

 
 

藤本淳吾青山直晃(清水)、内田篤人(鹿島)、中村北斗(福岡)と新人王資格者4人がオールスターに出場(そして藤本が新人王、内田と中村が優秀新人賞に)した去年に比べると、今年の新人はだいぶ地味なんですが。新人王規定から考えるとちょっと面白いことが起きているんで、やっぱり今年も新人王予想やっちゃいます。ではまず新人王(および優秀新人賞)の規定から。

◎対象選手:
1.出場試合数: 2007J1リーグのリーグ戦の半分(17試合)以上
2.年齢:2007年4月2日現在23歳以下
3.J1クラブ登録1年めの選手。但し、登録1年めにおけるJ1リーグ戦出場数が1/3以下(11試合以下)であれば登録2年めも選考対象。 J1クラブ以外での登録年数は除外。(例:J2クラブに所属する選手が、昇格または移籍で初めてJ1クラブ登録になった場合、登録1年めとみなされる。)
4.海外1部リーグ在籍経験者を除く。但し、研修期間は登録期間とはみなさない
特に重要なのは3項め。では、現在の有力選手を東から西へと並べます。なお年齢は、4月2日時点での満年齢。それではどうぞ。
 
 
 
 

新居辰基(千葉) FW 23歳 プロ6年め
2年連続J2日本人得点王が新人王候補ってのは意外でしょうが、新人王の規定を厳格に適用するとこうなるんです。
まず02年にコンサドーレでプロデビューし、J1リーグ戦に5試合だけ出場。ところが翌年にコンサドーレはJ2に降格したので03年から04年8月までJ2、04年10月から東海リーグの静岡FC、05・06年はJ2サガン鳥栖。そしてようやく5年ぶりに、2年めのJ1ってことに。年齢も23で、ギリギリ資格を満たします。
05・06年にはJ2リーグ戦75試合で計40得点、過去最高の実績を持つ新人じゃないでしょうか。今季これまではリーグ戦11試合1得点と物足りない数字ですが、後半戦次第では新人王獲得もグッと現実味を帯びてくるはず。

パク・ジョンジン(千葉) MF 19歳 プロ1年め
韓国の大学からKリーグなどを経ずに直接Jリーグ入り。国籍についても、新人王規定には何も書かれていませんからね。
韓国ではU-20世代なのにオリンピック予選代表入り、リーグ戦はここまで10試合出場。

青木孝太(千葉) FW 19歳 プロ2年め
U-20ワールドカップ本戦出場。リーグ戦出場数は現在8試合、チームではA代表の巻誠一郎、新居、元A代表の黒部光昭に続く4番手フォワードとなっている。

ハーフナー・マイク(横浜M) FW 19歳 プロ2年め
身長194cmのリーグ最長身フォワードで、U-20ワールドカップ本戦にも出場。父親は以前グランパスなどでキーパーとして活躍したハーフナー・ディドで、94年に一家揃って日本に帰化。Jリーグ初の日本人親子プレーヤーとなる。
今季リーグ戦はここまで11試合出場、得点はまだないが、ナビスコカップでは既に1ゴールを挙げている。

小宮山尊信(横浜M) DF 22歳 プロ1年め
これまでリーグ戦12試合出場、うちフル出場は11試合、ドゥトラの抜けた穴を埋める活躍をしている。A代表の合宿にも呼ばれた、オシムも期待を寄せるディフェンダー。

斎藤陽介(横浜M) FW 18歳 プロ1年め
昨季までのエースストライカーだった久保竜彦の横浜FC移籍、マルケスマルクスの外国人攻撃陣の不調、新加入した鈴木隆行の期待外れ(泣)により、高卒1年めから出場機会を得る。今季これまでリーグ戦9試合出場。

菅野孝憲(横浜FC) GK 22歳 プロ5年め
ヴェルディユースから横浜FCに入り、今季がJ1初体験の、記憶よりまず記録に残るキーパー。
03年には試合開始1分でレッドカードを出され、Jリーグ最短退場時間の記録を作る(しかも控えキーパーがベンチにいなかったのでディフェンダーが急遽キーパーに)。04年にはフリーキックが直接相手ゴールに入り88mのロングシュートを決め、当時のJリーグ最長ゴール(06年にヴェルディのキーパー高木義成がさらに1m長いゴールを決め記録が破られる)。06年には770分連続無失点で、これもJリーグ最長記録。
J2の4年間ではリーグ戦通算152試合出場、特に昨季は48試合全時間出場と、完全に正キーパー。今季もこれまでリーグ戦18試合フル出場で、現在のところ新人王の資格を完全に満たす唯一の選手。

内田智也(横浜FC) MF 23歳 プロ6年め
横浜FC生え抜きで、Jリーグ在籍6年めにして初のJ1。J2での5年間でリーグ戦通算162試合出場。昨季の横浜FCのJ2優勝に大きな役割を果たした。
今季は現在リーグ13試合出場。ベテラン揃いの中で背番号10を背負いピッチを駆ける、中盤のポリバレントプレーヤー。

中島崇典(横浜FC) DF 23歳 プロ6年め
ベルマーレで2年、横浜FCで3年、今季が初のJ1。J2でのリーグ戦出場数は通算107試合。横浜FCでの3年間は年平均32試合に出ていて、既にレギュラーとして活躍している。今季はここまでリーグ戦12試合出場。

太田宏介(横浜FC) DF 19歳 プロ2年め
昨季はリーグ戦と天皇杯で各1試合ずつの出場だけだったが、今季リーグ戦はここまで9試合出場。U-20ワールドカップのメンバーでもあった。

鈴木健太(甲府) MF 21歳 プロ4年め
ヴァンフォーレひとすじ、J1は今年で2年め。J2から数えてもリーグ戦出場は通算12試合だったのに、今季は既に14試合。アルビレックスから移籍してきたポジションも名前も近い鈴木健太郎に引退を決意させた遠因には、この健太の成長があった?

阿部翔平(名古屋) DF 23歳 プロ2年め
リーグ開幕戦から出場と好スタートを切った昨季前半は出場機会が多かったが、年間では結局9試合止まりで、今季に新人王の資格を持ち越した。長年グランパスの守備を支えてきた古賀正紘が移籍(→柏)は、左サイドバックへの定着のチャンスかも。

片山奨典(名古屋) DF 23歳 プロ2年め
阿部と同様、リーグ開幕戦フル出場したプロ1年めだったが、やはり年間9試合出場にとどまる。今季は今のところリーグ戦8試合出場1得点のレフティ。

竹内彬(名古屋) DF 23歳 プロ2年め
昨季は出場ゼロだったが、師匠だった秋田豊が移籍(→京都)した今季はその空いたセンターバックの位置に入り、これまでリーグ戦出場11試合。よく見たらグランパスの有望新人は全員ディフェンダー、定位置争いが熾烈そうな。

安田理大(G大阪) MF 19歳 プロ2年め
リーグ戦は今季ここまで16試合出場。U-20ワールドカップの中心メンバーで、8月にはオリンピック代表の中国遠征にも加わる。年代別代表の試合・合宿などでリーグ戦に出られなかった場合、そのぶんもリーグ戦出場数に加えられるという規定があるので、たぶん既に「年間リーグ戦出場17試合」を満たしているはず。

石櫃洋祐(神戸) MF 23歳 プロ2年め
現在リーグ戦13試合出場。今季のヴィッセルには若手が多く、新人王の対象になる選手が18人もいてリーグ最多。

平繁龍一(広島) FW 18歳 プロ1年め
U-20ワールドカップ出場、今季リーグ戦はここまで11試合に出場。サンフレッチェのフォワード登録の選手で今季リーグ戦に出ているのは、現在リーグ得点王のウェズレイ、日本人得点王の佐藤寿人、そしてこの平繁の3人だけ。

金崎夢生(大分) MF 18歳 プロ1年め
このところ有望な若手を多く出しているトリニータ、今年の有望株はこの選手。プロ入り前の昨年はゲームメイカーとして、滝川二高を全日本ユース選手権優勝に導く。今季ここまでリーグ戦13試合出場1得点。


 

というわけで、たぶん優秀新人賞と新人王はこんなふうになるかと。
 

◎優秀新人賞予想

菅野孝憲(横浜FC) GK 22歳 プロ5年め

ハーフナー・マイク(横浜M) FW 19歳 プロ2年め

☆新人王予想

安田理大(G大阪) MF 19歳 プロ2年め



 

 
このままなら、安田の新人王はまず間違いないでしょう。今季も優勝争いしてるガンバの中でレギュラーになってるし、U-20から今度はオリンピック予選にまで出場しそうな勢いですし。
そして2番手は菅野。新人王資格者で今年ただひとりオールスターに出場しましたし、完全にチームの主力ってのも他にいませんから。今のままだと1年でJ2降格してしまいそうですが、去年はほぼ同じ条件で中村北斗が優秀新人賞になりましたしね。
で、3番手がかなり激戦。青木ハーフナー内田平繁金崎あたりが有力かと思いますが、優秀新人賞に同じクラブから2人以上が選ばれることはまずないんで、内田が脱落。そしてたぶん、U-20代表だった選手がこれから出場を増やし、実績と印象度を上げていくと考えます。で、印象度の勝負になれば、フォワードで長身でしかもハーフのハーフナー(汗)がリードするんではないかと。
個人的には、新居にがんばってほしいとこなんですが。でも、おととしからの実績に比べると、せめて2ケタ得点くらいはしてくれないと、選ばれないでしょうね・・・
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